若松の繁栄を築いた跡
「若松港の土木遺産めぐり」

 洞海湾・若松港は、背後にある筑豊炭田からの石炭の積出基地として、1890(明治23)年以降に開発整備が始まりました。
 工場の近代化が進み、石炭需要が増えることにより、筑豊炭田の生産能力が上がり、鉄道輸送も始まりましたが、石炭の海上輸送能力が問題でした。そこで、大型化する船舶に対応するため、港内の水底を掘って水深を拡張し、積出岸壁や貯炭場の整備が進められました。これにより、筑豊炭田から若松への着炭と積出量は大幅に増大し、国内シェアの約50%を占めるまでになりました。
 その間、洞海湾では官営八幡製鐵所が操業を開始し、造成した埋立地には重化学国業を中心に多くの工場が立地するなど、日本の四大工業地帯の一角として発展し、日本の経済成長を支えることとなります。
 この洞海湾・若松港の築港に係る施設は、「若松港築港関連施設群」として2019(令和元)年「土木遺産」に認定されました。今回は、この土木遺産に認定された6か所を巡ります。


 
 

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若松区のフリーペーパー『若松物語vol.31』では、「石炭の記憶―日本の近代化を支えた若松港―」と題し、詳しく紹介しています。

 

『若松物語vol.31』